詩 寝台列車が行く

寝台列車が行く 破綻しそうで破綻しない詩人を乗せて 大儲けし損ねた株式相場師を乗せて 破門された神父と坊さんを乗せて 賄賂を貰った議員を乗せて 寝台列車が行く 寝台列車は砂漠を抜けて 銀色の大地へ辿り着く ジャングルからジャングルへ 北の乾いた都へ…

詩 BuzzBeatで行こう

BuzzBeatで行こう BuzzBeatって、何? アタマおかしくなりそうだから 踊ってしまおう BuzzBeatって何? それは脳内物質の発火点 思わず踊りたくなるBeatなのさ 痙攣気味に踊っているアイツを見たかい? ああでなければいけない BuzzBeatで行こう 僕と一緒に…

詩 おとうさま

おとうさま てんのおとうさま なぜこんなにがまんしなきゃならないのですか? あなたのこどもがぱんをもらいたいのに なぜあなたはこころをあげたがるのですか? こころだけではうえてしんでしまいます たしかによのなかあれをかえこれをかえってうるさいで…

詩 秋の風が

秋の風が ガラス戸を叩いている 弱くなった日の光が 一つの時代の終わりを告げる 夏は偉大だった、と祈った詩人の敬虔さを忘れる事は出来ない 風は意識して冷たい 失語症の私はワインを呑んで 拙い詩でも書こうか 風の質料を知っているか? 光の形相を知って…

詩 意識は風

意識は風 「風は想いのままに吹く」 風は北から南から 髪を揺らしながら 木々を倒しながら どこから来てどこに行くのだろうか 風は建物を壊し 風車は電力を造り出す どこから来てどこに行くのだろうか 風は光を遮り 光は風を産む どこから来てどこに行くのだ…

人生はサボると見つけたり

今週のお題「サボる」どもども、スズキヤスフミです。 8月はクソみたいに暑くて、コロナでどこにも行けないな嫌だな暑いな、と思ったらお盆時期に急に涼しくなって、北海道の夏が終わっちゃいました。後2ヶ月でブリザードです(大げさ)。さて、今週のお題「…

詩 ボクは言語の障害者

ボクは言語の障害者 (障がい者って言いな) 論理だった文章は書けないよ (ほとばしる情熱って言いな) ボクはダサい障害者 (ファッションが個性的って言いな) オンナには全然モテません (心の波長が合わなかったって言いな) 言語が壊れているから詩を書くんだ …

詩 リアル

リアル 東日本大震災でも 田舎の教会のミサでも テレビに映ったものはリアルではない まるで出来の悪いドラマのようで わたしのココロを撃たない 北海道の山奥で熊が出たとテレビが言っていた (殺された仔熊のキモチは解らない そもそも仔熊にココロはあるの…

詩 僕は疲れたよ

僕は疲れたよ 詩ばかり書いてさ 下手くそな詩ばかり書いてさ 君に何を訴えたいのだろうか? 僕は疲れたよ 本ばかり読んでさ 小難しい哲学の本ばかり読んでさ 君のダンスをどう解釈すれば良いのだろうか? 僕は疲れたよ 音楽ばかり聴いてさ ジャズやクラッシ…

詩 夏の暑さの中で

夏の暑さの中で あなたの影に遭った あなたは太陽の王で 王だから影は濃かった 王の知恵は犠牲 王の光は熱意 知恵は葡萄酒のようで 光はパンのようだった わたしは汗を掻いて 歌を歌い、踊った 外人墓地の谷は深く 太陽はそこまでは届かなかった 丘の上の寺…

詩 文字を埋める

文字を埋める スマホのドキュメントに 文字を埋める 文字を埋め尽くして 意味を求める 文字を埋めて 文字の向こう側の 世界と繋がる 文字を埋め尽くして 少し暗い 世界と繋がる 冷たい水と 険しい山の 少し暗い 世界と繋がる 意味なんて無いよ 不条理には 意…

詩 父

父 僕の父は情けない人だった 巨人が負ければ悪口を言い 酒にカネの糸目を付けない人だった 病気の僕を無理やり就職させて 1ヶ月で会社を辞める事になって 大層恥をかいた 父 母が否定し続けた男 とんでもない子供の頃 ラジオをせがむ僕に怒った 母と離婚し…

詩 あるとはどういうことだろうか

あるとはどういうことだろうか 人間の精神は脳内の化学物質の組み合わせに拠るものだ 向精神薬がそれを証明する 人間は脳内物質の分泌に拠って 恋をし、詩を書き、欲望する 向精神薬が効いて 見せかけの理性を生み出す しかし彼は あるということを思考する …

詩 51にもなって

51にもなって 詩を書いている僕は 何者だろうか? ジジィの喚き? 遅く来た青春? とにかく気持ち悪いけど 僕は書かなければいけない 僕は何者でもない 詩人でもない 何かの宣伝でもないし 「荒野で叫ぶ声」でもない (僕のまわりは湿っているし 木々も沢山あ…

アイドルの感想

アイドルポップ:ジャパン | Spotify Playlist どーもこんにちは。スズキヤスフミです。 今Spotifyで「アイドルポップ」を聴いています。何故かと言うと山内志朗先生著「普遍論争」を読んでアタマが疲れたからです。それの反作用で馬鹿みたいなポップソング…

詩 これだけ闘えば、

これだけ闘えば、満足ですか? これだけ頑張って、これだけ一生懸命やって、充実感はありますか? 這いつくばって、泥と汗にまみれて、何かを達成しましたか? ここまでやれば、何か勝利を得ましたか? そういう気分になりましたか? どこまでやって、何か土…

詩 自由に歩くって、

自由に歩くって、どういう事? 山の中の狩人は 骨折しても病院に行かないそうだ 何でも狩りの対象と同等に立ち向かう為 それが獣たちへの敬意なのだそうだ (獣たちは病院に行かないからだ) 思い込みなのか、啓示なのか? お祈りで答えを聞かないといけない …

詩 あなたのために

あなたのために 何が出来るだろうか 何も出来ない僕を 許して欲しい あなたのために 働くことは出来ないし 言葉を上手く操ることも出来ない 僕はそんなに強くない ただ願うことしか出来ない でも、待っているんだ いつか自分の身体を自由に動かして あなたを…

詩 暑い夏休みに

暑い夏休みに本を読んだ 遠くの世界の話しだった 太陽と入道雲と 本を湿らす湿気があった 夕立は胎内の記憶 雨音を聞きながら本を読んだ 大人や少年や少女が 不思議な世界に巻き込まれる話しだった 他愛の無い話しだったけど 僕には宝石のような話しだった …

インターネットと文学

はてなインターネット文学賞「わたしとインターネット」 こんにちは。スズキヤスフミです。 「わたしとインターネット」ですか…んー簡単なようで難しい。毎日ネットに接しているけど言語化するのは難しいですね。しかも「インターネット文学」んー。 僕はイ…

新潮文庫の100冊

https://100satsu.com/懐かしい〜!しかもまだやってるんだ!ども、スズキヤスフミです。いや暑いですね。函館は空気が重くて風がぬるいですね。あんまり暑くてヒマ過ぎるのでネットサーフィンしていたら、「新潮文庫の100冊」なんてサイトが出て来たので、…

田舎なれどもよ〜♫

今週のお題「住みたい場所」 よばれてとびでてジャジャジャジャ〜ン!…悪ふざけが過ぎましたね… どーも、スズキヤスフミです。さて、今週のお題「住みたい場所」ですか…えーそうですね…。ここで良いや、と思います。以上!って、これじゃブログになりません…

詩 人間は弱い

人間は弱い 愛が憎しみに変わり 正義が不公正に変わり 美が醜に、信仰は不信仰に 啓蒙は暴力に、民主主義は衆愚に 知識は傲慢に、連帯は他者の排除に 変わってしまう でも、上から不思議な力が働いて 人間の良い所悪い所を見て それでも祝福を、それでも赦し…

詩 森は清く水は流れ

森は清く水は流れ 霧を含みながら海へ流れる 精霊を包む空気のすがすがしさ あまり強くない太陽の光 天使の梯子のように森を照らす 夜のざわめき、昼間の静けさ 鳥が隠れて鳴いている 虫たちは落ち葉を食らい ふくろうは森を管理する あぁ大いなる輪廻! 人…

本と酒で溶かす

今週のお題「100万円あったら」こんにちは。詩のブログでほんのちょびっとお馴染みのスズキヤスフミです。100万円あったらねぇ…世の中そんなに甘くないし、こないだ買った宝くじもはずれたし(買い続ければ当たると思いつつ当たらないなぁ)ま、思考実験とい…

詩 夏至

夏至 太陽が隠れる 低気圧と気候前線に遮られて 海霧に阻まれて 夏至 太陽は何処だ 地球の憂鬱に遮られて 太陽が隠れた 夏至 地球に住むものよ 地球にしか住めないものよ 太陽が一番高い日に 太陽が隠れたのだ 夏至 汚染された海霧に阻まれ 暖かすぎる空気に…

詩 こんらんしてはんらんする

こんらんしてはんらんする こころとのうとからだ こうふんはおわらず ゆめははんらんする こんとんはこうふんして こんなんなことばははんせいする はんせいはゆめのよう はんせいしていません こんなんなことをかんがえて ずのうはこんらんする けつえきが…

詩 変えて見えろ

変えて見せろ 精神病院の様な世界を 政治の力で 経済の力で 宗教の力で 詩の力で 変えて見せろ 死を越えて見せろ 生の彩りを見せろ 世界の多様性を見せろ 豊かな自然を見せろ 変えて見せろ 精神病院の檻を壊せ 官僚制の冷たさを壊せ 無責任の利益を壊せ 経済…

詩 うぐいすが鳴く

うぐいすが鳴く わたしの心に 吹雪の中で 幻日のように うぐいすが鳴く 春よ来い 地吹雪を越えて 春よ来い シベリアおろしを越えて うぐいすが鳴く ふきのとうはまだか 福寿草はまだか うぐいすのように 烏が鳴く うぐいすが鳴く 真冬日 窓に結露が 氷の花を…

詩 駅から駅へ

駅から駅へ 電車が走り出す 今日の悲しみを乗せて 明日の憂鬱を乗せて 昨日の怒りを乗せて 電車は走り出す 無機質な車体に ねっとりとした人間を乗せて どろどろしていて、臭くて、なまけもので 法則通りに行かない人間を乗せて 電車はどこにも行かない 始点…