詩 リアル

リアル

東日本大震災でも

田舎の教会のミサでも

テレビに映ったものはリアルではない

まるで出来の悪いドラマのようで

わたしのココロを撃たない

北海道の山奥で熊が出たとテレビが言っていた

(殺された仔熊のキモチは解らない

そもそも仔熊にココロはあるのだろうか?)

YouTubeカトリックのミサの裏で

プロテスタントの礼拝をやっている

(テレビもYouTubeも変わらない)

新型コロナ感染症のようで

眼に見えないものは穢れている

老婆のお国訛りだけがリアルだ

老婆が露天で売っている漬け物の酸っぱさだけがリアルだ

村長の葬式だけがリアルだ

(大きな古墳を造ろう)

政権交代が行っても

巨大な村役場と道の駅は崩れない

ヤクザ崩れの右翼だけが政治だ

首領に逆らう者だけが攻撃される

労働組合の赤い旗は政治ではない

(彼らは本を読んでいたからね)

まるで田舎の教会のミサのように

眼に見えないものは穢れている

眼に見えないものはキズナを壊す

そして眼に見えないものは

それだけで聖なる力あるものだ