詩 叫びは届く

叫びは届く 深い谷の底で 水が埋まった谷の底で 叫びが届かない谷の底で 叫びは届く 精神科病院のベッドの中で もう助かる見込みがない療養病床で 消毒液と糞尿の匂いがする病棟の廊下で 叫びが届く確証はない 眼に見えるところは戦場のようで まるで焼け野…

詩 ありがとうございます

ありがとうございます 働かないで食わせてくれて ありがとうございます 毎日寝ながら音楽聴けて ありがとうございます テレビで野球見れて ありがとうございます テレビであの娘の笑顔見れて ありがとうございます 感謝で感謝でいっぱいです 自分の意思とは…

詩 私は呼吸する

私は呼吸する 薄暗い青い森か 薄暗いアパートの万年床か それとも、薄暗い大聖堂の中なのか 私は呼吸する 呼吸して言葉を吐き出す 言葉を吐き出して、誰かを喜ばせ、誰かを傷つける そして後悔する 「あぁ言葉なんかなくなればいいのに 言葉で自分は裸になっ…

詩 主よ

主よ 世界をお救い下さい 恥辱と恐怖にまみれたこの世界を 誰も彼も「私は主の側に立っている」と言います 誰もが正しくて、誰もが間違っています 自分の内心を隠して 外側だけを拘っています だから恥辱と恐怖にまみれています 標準機がないのです 標準機は…

詩 土にまみれて

土にまみれて 植物を植える 実のなる植物を 期待を込めて植える 明日が世の終わりでも 実りの秋は来るだろう 鶏糞の匂い 雪から溶けた土の匂い こんな春を待っていたんだ 地球の自転が春を刻むのを 土にまみれて 米を、麦を、芋を、野菜を 実のなる植物を植…

詩 壁

壁 「壁は良心が作った」と言ってはならない 壁は恐怖と怠惰が作ったもの 気持ちはわかる 壁をこさえたくなる気持ちは 「壁は何をするかわからない蛮族から自分たちを守るため」 気持ちはわかる でも、どちらが蛮族でどちらが良民かは 誰にもわからない 「自…

詩 苦しみの中から

苦しみの中から、歌が生まれる 苦しみがなければ 歌を歌う意味がないだろう 苦しみがなければ 哲学することもないだろう 苦しみがなければ 文章を書くこともないだろう 苦しみがなければ 感動することもないだろう 夢は過ぎ 朝がきて また労働の苦しみがやっ…

詩 疫病と災害と

疫病と災害と 腐敗と苦しみで この国はできている 誰がこの国に忠誠を誓うんだ? 本当に忠誠を誓う人がいた そんな奴らを横目に見て 僕はこの国で生きてゆかなくてはならない だってご飯の代わりにワインを飲まないから この国がそうなればいいと思いつつ そ…

詩 エネルギーは大事だ

エネルギーは大事だ 力は物事を動かす しかし、エネルギーが失われたらどうする? 太陽が冷えたらどうする? エネルギーが無くなる前に 力に依存する生活をやめろ 太陽より強いエネルギーが 力の法則から外れた力が もうすぐやってくる 永遠から永遠に 青が…

詩 青

青 太陽の光が氾濫する青 海の色 空を反射する青 雪 雪の底にある青 緑 脳髄が誤解する青 青い海からやってくるお船を見ましょうね どんな人がお船に乗っているのでしょう どんな荷物が運ばれてくるのでしょう 青い旗、赤い旗、黄色い旗 どこの国の旗でしょ…

詩 聞く

聞く 声を聞く 脳髄の声を ラジオの声を 書物の声を 詩の声を 聞く 聞く為には諦めなければならない 語る事を 動く事を 考える事を 書く事を 聞く 聞いて聞け 心臓の鼓動を 天から降ってくる音楽を 礼拝堂から聞こえる詩篇を 霊園の死者の嘆きを 聞け 聞いて…

詩 歌が聞こえる

歌が聞こえる 悲しい歌は悲しく 怒りの歌は騒々しく 笑いの歌は少し仰々しく 歓びの歌は大音量で 歌が聞こえる 戦争の悲惨の中で 不正義が行なわれる首都で 劇場のピエロの踊りの合間に 壁が壊れる平和の祭典で 歌が聞こえる 祈りは歌となり 歌は苦しみとな…

詩 政治家が嘘をついた

政治家が嘘をついた 彼の軽薄さがまた一つ明らかになった 「嘘つきは泥棒の始まりです。嘘をつくと閻魔さまに舌を抜かれます。」 非難する人は非難すべきだ でもぼくには石は投げられない 嘘つきで軽薄で まるでぼくみたいだ 政治家はカネと権力を持っていて…

詩 コロナよコロナよ

コロナよコロナよ まるで神のように振る舞って 時代を変えよ ひきこもりは過越の民 慌てる大人たちに勝利宣言だ でもぼくは何も変わらない ただ見るだけ、動かない 「これは神の懲らしめだ。悔い改めよ!」 叫ぶ声とそれを嫌がる声が聞こえる でもぼくは動か…

詩 まことにまことに田舎で

久しぶりに詩を書きました。 まことにまことに田舎で 日本一偏差値の低い大学があって 世界はスマホからしか開かれなくて 年取った母のため息があって 寒くて 寂しくて 誰も本なんて読んでなくて アカデミズムに守られた詩人と スマホから流れる英語のうたと…

凩なんて読み方知らない

凩なんて読み方知らない だけど詩を書く 百人一首の意味なんて知らない だけど詩を書く 蟷螂がカマキリだと言う事も知らなかった だけど詩を書く 音楽ばかり聴いていて本を読まなかった だけど詩を書く 武器があんまり無いし ものも知らないけれど 今ある武…

詩 雪が降る

雪が降る 雪が降る 真っ白 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村

詩 あとちょっとだけ

あとちょっとだけ あとちょっとだけ 頭が良かったら あとちょっとだけ あとちょっとだけ 勇気があったなら あとちょっとだけ あとちょっとだけ 努力していれば いつもちょっとだけ足りない 「ここをこうすればいいのに」 と考えていたら いつのまにか時間が…

詩 のそりのそりと

のそりのそりと 雪が降る 赤い屋根青い屋根 雪が降り積もる しいんとしいんと 寒さが降る あの道路この線路 氷が張り付く のたりのたりと 夜が降る あの明かりこの明かり だんだん消えてゆく にほんブログ村 にほんブログ村 にほんブログ村

詩 笑顔は僕を裁く

笑顔は僕を裁く君は何の屈託のない笑顔を暗く沈んだ僕に届ける君は知らないだろうが僕は笑顔に聖化される君は笑いたいときに笑い笑いたくないときにも笑う君はなにか世界を無理やり祝福するように時間のかなたに笑顔を向けるそのなんという清さよ笑顔は僕の…

詩 明日はどんな詩書こうかな

明日はどんな詩書こうかなあんな詩こんな詩いろんな詩インスピレーションいっぱいな夢のある詩を書きたいな 明日はどんな詩書こうかなあんな詩こんな詩いろんな詩落ち込むキミに付き合って暗い詩暗い詩書こうかな 明日はどんな詩書こうかな夕日が落ちて日が…

詩 沈黙!沈黙!沈黙!

沈黙!沈黙!沈黙!詩と宗教を沈黙させよ!沈黙!沈黙!沈黙!科学と哲学を沈黙させよ!空気の軽さに耐え光線の明るさに畏まれ!宇宙の密度の確実な濃度を吸い込んで生活のノイズを大脳から追い出してしまえ! 沈黙!沈黙!沈黙!瞑想と読書を天に押し出せ!…

詩 空の青さは

空の青さは夕暮れで終わり夜が来て月が街を照らす私は世界の豊かさに溺れ神と神々を恐怖する「もう戻る事はできないのか?」母の胎から出たものは終わりに向かって意味のある、あるいは意味のないお喋りをし続ける私は言った「黙れ、沈黙の声が聞こえないの…

宗教アレルギーその1

最初に断っておきますが、僕はルター(世界史の授業でお馴染みですね)派のキリスト教徒です。でもこの場で布教活動をする訳ではないのでご安心を。(そんなに立派な人間じゃないしね) さてさて、今回のテーマは「宗教アレルギー」です。色々ありますので、…

乃木坂話

いや〜ひどい文章ですね。初めてのブログで緊張してこんな読みづらいものをWeb空間に放出してしまいました。精進します。 さて第二弾。ヘイトスピーチについて書きたいと思いましたが、考えがまとまらなくなりました。じゃあ柔らかい話でも…っていう事で乃木…

はじめまして

初めまして。Radikoで「たまむすび」聞きながら書き込みしています。小田嶋さんがうるさいですね。 さて僕は今年の3月から40日ほど肺炎で入院していました。病棟は寝たきりのお年寄りばかりで自由も無くご飯が不味くて肺炎以外は悪化してしまいました。 と、…