世界哲学史

今週のお題「買ってよかった2021」

どーも、スズキヤスフミです。何で年末年始は寒いんでしょうね。お正月はめでたいけど嫌になっちゃいます。

さて「今週のお題」、買ってよかった物ですか…
今年は酒と本しか買ってないような気がします。(あとサブスク)晩酌しないタイプなのでお酒は少し高い物をちびりちびり。本も厚い物をちびりちびり。呑んだり読んだりした一年でした。ここ2、3年自分の境遇に変化がない状態なので、来年はもっと高いところへ登ってみたいと思いますが、世間がぐしゃぐしゃした状況では、それが出来ないか、もっと低いところに落ちてゆくのかも知れません。来年52になるので、ここで大きな花火を打ち上げたいな、と思っていますが、どうなる事やら…

本題に戻りますが、今年買ってよかった物に筑摩書房から出している「ちくま新書 世界哲学史全8巻」があります。西洋哲学に傾いていた哲学史を、アジアやイスラム圏など世界規模に捉え直す、というコンセプトで日本の様々な哲学を研究する学者が古代から現代まで通史で描き出そうという本です。9,000円也かかりました。まぁ自分でも「バカな浪費したな」と思いましたが、こういう「難しそうな本」が大好きで、かといって原著を読んでも全然歯が立たないから新書しか読まないヘタレの僕には「ガチハマり」の本でした。

さてどんな事が理解出来たか、という事ですが、「哲学」というだけあって難しいのですが、「悪は善の欠除である」と理解しました。どんな悪人でもなにかを補ってやれば善人になる、その為の手段として「哲学を勉強する」という事です。恐らく大学の哲学科ではこういう基本を教えていると思いますが、大学に行ってない僕にとっては新鮮である意味ほっとするものだと思いました。これが宗教ならば善人はどこまで行っても善を成して、悪人はどこまで行っても悪を成す、だから絶対者への帰依が必要だ、と考えるのでしょうが、そこまで考えなくとも人間の努力で物事は善い方向に向かうと考えるから哲学が必要なのでしょうね。絶対者がいるいないにかかわらず人間はそう造られて、善い方向に向かう可能性を持っていると理解しました。そして、善より快楽に向かい、また(その反動か)善悪を神経症的に考える現代人にとって本物の「知恵」に哲学がなるのだと思います。とにかく心一つで状況は良くも悪くもなる、という事ですね。「何呑気な事言ってるんだよ!」という声が聞こえて来そうですが、少し時間を取って休めば分かる事だと思いますね。人間にはそんな可能性があると思いますので。

でも、偉そうな事言っても、まだ全巻読んでいないのです。お正月の楽しみとして、また来年の暇つぶしとして、読んでいきたいと思います。二度三度読んでも価値がある本だと思います。皆さんよいお年を。来年良い年になればいいな。