詩 詩を書こうと思った

詩を書こうと思った
祈った
インスピレーションを貰おうと思って
万年床の隣りの「現代詩手帖」をパラパラ読んだ 
クリスマスパーティーの明けた二日酔いのアタマでは
理解出来なかった
字が並んでいるだけで
ノリが感じられなかった
詩を読むときの「うた」が見えない詩ばかりで
現代詩とはそういうものらしい
詩を書こうと思った
底冷えの万年床に寝転んで
ぼんやりしたアタマで
スマホのドキュメントアプリに向かって
普段使わないATOKを使って
日本人が作ったアプリだし
日本語の詩を書くときにはふさわしいし
文字入力が普段とは違うのが「祝祭性」があっていいし
詩を書こうと思った
バックグラウンド再生でradikoを聞きながら
そういえばradikoは競馬中継をやっている
宝くじを10回当てて競馬を100回当てて
詩集を買い占めたいと思う
小説も買い占めたいし
ついでに鉄道模型真空管アンプも買い占めて
文学と鉄道とオーディオの「ヲタク」になりたい
ヘルニアと糖尿病を治して
先ずは働かなければ
詩を書こうと思った
書き始めはどうなるかと思ったが
なんだかんだで詩が一篇出来てしまった
祈りは聞き届けられた