詩 詩の才能はないのだけれども

詩の才能はないのだけれども

これだけは詩に書きたい

上を見ると憧れしかないし

先を見ると不安しかない 

だけれども、だからこそ

今を生きるんだ

今、何をするか考えろ

今日、汗をかけ

恥ずかしいし君は聞きたくないだろうけど

明日ではなくて、今日頑張れ

努力は叶わないだろう

世の中は「運」で出来ている

だけど、自分らしく

今日、今、頑張ろう

自分だけの花は咲かないかも知れない

途中で根が腐るか葉が枯れるかも知れない

だけど、今何をするか考えろ

今、汗をかけ

僕も毎日聖書を読んで

お祈りして、詩を書いて、漢字の書き取りをして、体操して、茶碗洗いをしたい

上を見るとキリがないし

考えるだけで疲れてしまうけど

そのことが出来るように願っている

そのことをするしか未来は切り開けないと思う

君は寝っころがってラジオばかり聞いている僕を笑うけど

僕だって努力したい

僕だって良い実を結びたい

君は嫌がるだろうけど

僕だって頑張りたい

僕だってわかっている

立ち上がらなければ、未来はないということを

過去を忘れ、未来の不安を忘れ

現在を生きて、今を生きて

遠い将来の理想を現実にしなきゃいけないということを

詩の才能はないのだけれども

こんなことを書くと君に嫌われるかもしれないけど

 

僕は今、詩を書いている

 

詩 会いたかったかもしれない

会いたかったかもしれない

 

あなたは狭いドアを無理やりこじ開けて

お金と引き換えに、笑顔と愛をくれる

あなたの姿は眩しくて

眼を閉じたら、あなたはそれでいいと言った

あなたの声を聴き、私は笑った

あなたの声は、聴き飽きることが無かった

でもあなたは、眼を開けたらもっといいことがあると言って

私を秘密の部屋に連れていった

そこであなたは着飾った裸体を見せた

あなたは触るな、と言った

私は半分触りたくて、半分触りたくなかった

服を着た裸体を見せたあなたは

お金をちょうだい、と言って

私の乏しい財布から、少しのお金をむしり取る

あなたは写真を売った

あなたは日記を売った

あなたはおしゃべりを売った

私はにやけ顔で、お金を出す

あなたは私を指差して

会いたかったかもしれない、と言った

あなたは私を秘密の部屋から引き出して

私は自分の家に帰った

会いたかったかもしれない

私はぐるぐる考え始めて

意味の無い詩を書いている

 

 

詩 どんどん新しくなる

どんどん新しくなる

新陳代謝を繰り返して

どんどんどんどん新しくなる

フクヤママサハルが言っていた

特急のように景色を流して

どんどんどんどんどんどんどんどん新しくなる

奇数は嫌いだ

設定温度を22度にしよう

どんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどん新しくなる

うどんは血となり肉となり、義の実を結ぶ

フクヤママサハルが言っていない

どんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどん新しくなる

新陳代謝が進んでゆく

今日の骨は明日壊れる

明日の牛乳は今日の希望になる

どんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどん新しくなる

奇数は嫌いだ

素数はもっと嫌いだ

割り切れない純粋さが美しくて嫉妬する

どんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどんどん新しくなる

新幹線の速さで

終わりの時まで新しくなり

ぐるぐる回って終わってゆく

 

詩 時代遅れ

時代遅れ

 

インターネットの世の中で

キリスト教を信仰するのは

時代遅れなのだろうか?

自然科学で何でも説明出来て

地球や生命までも自分の都合の良いように変える事の出来る時代に

哲学書を読むのは 

時代遅れなのだろうか?

資本主義が世界を覆い

自分の思うままに働けば幸せと富を得られる国で

社会主義を夢見る事は

時代遅れなのだろうか?

革命は天皇から来て

神道が環境に負荷を掛けない美しい宗教で

それに従わない者は国から二等市民扱いを受ける社会で

腐った近代を生み出したプロテスタント教に命懸けなのは 

時代遅れなのだろうか?

東京やニューヨークやサンノゼに居れば世間の勝ち組になって

アフリカやアジアやヨーロッパの旧世界で支配し世界帝国の市民権を持てるのに

北アジアの函館に住んでいるのは

時代遅れなのだろうか?

死にたくない死んではいけない健康になりたい健康にならなければならないと騒ぎ

まるでパリサイ派のように健康に対して神経質になったり罪悪感を感じている世間様の中で

煙草を吸ったり酒を呑んだりタイツを履いた女に欲情するのは

時代遅れなのだろうか?

 

時代遅れ

 

詩 死は生を炙り出す

死は生を炙り出す

生は死を飛び越える

生は死を理解しない

禿鷹の嫌みをイメージする

死臭は詩を奪い

埋葬は祈りを思い起こす

死骸には魂が無く

祈りは空中を舞い遊ぶ

線香の匂いを嗅げ

やがて君も死ぬのだから

僧侶の読経を聞け

死はこのように消費される

絶命の時の意識の終わりを思え

恐ろしい暗黒に沈みゆく意識を思え

だから、生を疎かにしてはいけない

死は完成ではなく破壊なのだから

 

生は作り上げろ

それを子供に受け渡せ

死の来る前に生を完成させろ

喜び祝い、安息を得よ

生は作り上げろ

その果実を子供が味わう

死の来る前に生を完成させろ

 

生きている様に死んでいるより

死に向かって生を燃焼させろ!

 

詩 ネットの記事の見出しに

ネットの記事の見出しに

コンプラがなんとか、と書いてあった

コンテナとかテンプラとか面白くなって

見えないものなんかどうでもよくなってしまった

コンプラが何か、とは知らないし、調べるつもりもないけれど

見えないものははそんな味気ない言葉に埋もれてしまう

宝くじが当たればあの本が買えるとか

来年の日ハムはどうなるとか

動画の会費が高くてアメフトが見れないとか

見えないものはそんなガラクタに囲まれている

波が来て、潮が引く

太陽が上って、月が沈む

そんな「日常」の裂け目から

見えないものは沁みだして、わたしは高く、もしくは低いところへ連れていってくれる

ところが、お金の絡む何やかやとか

地位とか欲とか不安とか何やかやが

わたしを狭い家のスマホの画面に戻してしまう

あぁふるさとは味気ない

旅を疎かにしてしまった

わたしは努力を疎かにして

魂を研ぎ澄ます訓練をしてこなかった

そして時間が無くなり

すべては熱を失い、冷たくなってゆく

あぁふるさとは味気ない

ふるさとに長く居すぎてしまった!

コンプラって、なんだ?

 

 

詩 消える

久しぶりの更新です。

久しぶりに詩を書きました。

 

 

消える

 

魂と言葉が消える

透明なガラスと光の渦巻き

ブーンとした音が聞こえる

すると、心が消える

偽物のリアリティ

形の無い衝撃が、心を消してゆく

「魂はそもそも見えるの?言葉はどこから生まれてくるの?」

爆風が、心と魂と言葉を消してゆく

そこにあったものが

一瞬見えて

消えてゆく

「カネと暴力の前には、魂なんて無駄だ!」

そうだと思う

魂だと思うものは、カネで買えて

言葉と思うものは、暴力で消える

しかし、錯覚を取り除いて、頭脳を精製した魂と言葉は

不滅だ!

言葉の膜を研げ

魂を蒸留せよ

上に下に、右に左に

想像力を駆け上らせよ

約束の地は近い

約束の地は近い

約束の地は

魂と言葉を研ぎ上げた丘の上にある!

約束の地は近い

約束の地は近い

約束の地は

偽物の心を殺した祭壇の丘にある!