詩 会いたかったかもしれない

会いたかったかもしれない

 

あなたは狭いドアを無理やりこじ開けて

お金と引き換えに、笑顔と愛をくれる

あなたの姿は眩しくて

眼を閉じたら、あなたはそれでいいと言った

あなたの声を聴き、私は笑った

あなたの声は、聴き飽きることが無かった

でもあなたは、眼を開けたらもっといいことがあると言って

私を秘密の部屋に連れていった

そこであなたは着飾った裸体を見せた

あなたは触るな、と言った

私は半分触りたくて、半分触りたくなかった

服を着た裸体を見せたあなたは

お金をちょうだい、と言って

私の乏しい財布から、少しのお金をむしり取る

あなたは写真を売った

あなたは日記を売った

あなたはおしゃべりを売った

私はにやけ顔で、お金を出す

あなたは私を指差して

会いたかったかもしれない、と言った

あなたは私を秘密の部屋から引き出して

私は自分の家に帰った

会いたかったかもしれない

私はぐるぐる考え始めて

意味の無い詩を書いている